メインテーマは特には掲げてはおりませんが、合併症とその対策を中心としました。モーニングセミナーでは大阪大学の今井圓裕先生に薬剤性腎障害について、イブニングセミナーでは埼玉医科大学国際医療センタ−の山本明史先生に抗がん剤血管外漏出についての講演をお願いいたしました。また、それに関連し看護ワークショップでは感染および血管外漏出予防のための針の固定法について「中心静脈リザーバーのエビデンスを求めて」として討論していただきます。そして、パネルディスカッションでは医療機器の不具合に対する取り組みに関し企業、行政、医師それぞれの立場から討論をしていただきます。1日目のランチョンセミナーでは合併症とその対策の一環として癌治療におけるリスクマネジメントについて医師・弁護士として活躍中である古川俊治先生にお話をしていただきます。医療機器の不具合によるものから穿刺などにかかわる人為的な合併症に対する話とその対策がこの2日でほぼ完璧に理解できるようになっています。他に、動脈リザーバーの今後を決定付けかねない「肝転移を伴った予後不良切除不能進行再発大腸癌症例を対象とした、全身化学療法と、肝動注療法を全身化学療法に先行投与する治療とのランダム化第V相試験」が今回の研究会でキックオフシンポジウムとして行われます。
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