皆様、こんにちは。
この度、第34回リザーバー研究会を当番世話人として平成21年10月31日(土)・11月1日(日)に愛知県がんセンター中央病院(名古屋市千種区)・国際医学交流センターで開催させて頂くこととなりました。
第14回(平成7年10月)以来の名古屋での開催となります。開催場所は近年開発の著しい名古屋駅前施設や癌関連学会などが頻繁に開催される名古屋国際会議場など色々悩みましたが、リザーバー研究会はもとより本研究会代表世話人である荒井保明(愛知県がんセンター放射線診断部前部長)が育んだリザーバー治療の原点というべき愛知県がんセンターで行うことと致しました。原点に帰ってそして更なる発展の願いをこめたいと思います。
開催場所選定もさることながら、ポスターにもいささかこだわってみました。ポスター作成に当たり、当部の山浦秀和(今回の実行委員長です)の発案により「長篠合戦図屏風」を引用致しました(ポスター作成に当たり版権元に許可を得ています)。ご存知のように、長篠の合戦は織田信長・徳川家康連合軍が鉄砲という道具を駆使したそれまでになかった戦術により、武田勝頼騎馬軍団に勝利したものです。実際の合戦舞台は三河地区(愛知県東部)ですが、これを同じ愛知の尾張名古屋に移し、リザーバーという武器を用いた新たな戦略を展開したいと存じます。高度進行大腸癌肝転移症例に対する「全身化学療法単独」と「肝動注先行全身化学療法併用」の比較試験も開始されます(本会開催時は登録が進んでいる最中と思われます)。これはまさしく戦略が試されるものです。また、進行肝細胞癌は海外では分子標的薬が標準で肝動注は評価されていません。肝動注は素晴らしい治療法と認識していますが、残念ながらまだ一本化(標準化)されていません。陣容を整え勝負に挑まなければなりません。などと思いを巡らしておりますが、症例検討も含めて沢山の演題をお待ちしております。本会開催日までいつもより少し猶予がありますので、じっくり策を練りましょう。私たちも皆様にご満足頂けるものを企画したいと存じます。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
第34回リザーバー研究会当番世話人
稲葉 吉隆
(愛知県がんセンター中央病院放射線診断・IVR部)